1982 フィアット リトモ・アバルト125TC
1978年に登場したリトモは、フィアット128の後継車としてエンジン・ミッションを横置き配置する「ダンテ・ジアコーサ」レイアウトを受け継いだ、フォルクスワーゲン・ゴルフから始まった近代的な小型FFハッチバックブームに対するイタリア流の回答です。そしてゴルフGTIが人気を博したのに対応するかのように、アバルトチューンの2Lエンジンを搭載する事でホットハッチとして仕立てられたのがこのリトモ・アバルト125TCです。

SOLD OUT
車両解説
「ダンテ・ジアコーサ」がレイアウトした車体に「アウレリオ・ランブレディ」が設計したDOHCエンジンを載せ「アバルト」チューンを受け「ベルトーネ」デザインのボディをまとう、というイタリア車の中でもその精神性は特濃な一台です。後期型のリトモ・アバルト130TCの方が有名で残存台数も多いですが、この125TCも独自の魅力があって侮れない一台です。
130TCとの違いから見ていくと、まずはフロントのデザイン。130TCがグリル付・丸目4灯ヘッドライトなのに対して、125TCはグリルレス・丸目2灯ヘッドライトとなります。内装は130TCが黒基調で赤のアクセントが入る硬派なスポーツ性を感じさせるものに対して、125TCはベージュ基調の明るくてお洒落なイメージです。130TCにあって125TCに無いものはパワーウインドウとクーラー。前者はともかく後者はあってもどうせ効かないので大勢に影響ありません(笑)
エンジンは同じ2L DOHC「ランプレディ・ユニット」ですが、130TCはウェーバー(かソレックスかデロルト)のツインキャブなのに対して125TCはシングルキャブです。パワーや迫力では劣りますが、厄介なキャブ同調の手間も要らないので気楽に乗れるというメリットもあります。
走りの方はと言いますと、130TCが「直線番長」「猪武者」「トルクステアの嵐」という古典的なFFの悪癖に由来するあだ名を持つのに対して、125TCはパワーが抑えられている分素直に走るのが特徴です。パワーステアリングではないので据え切りや発進時はさすがにハンドルが重いのですが、走り始めると確かな手応えを感じさせながら軽く正確にステアリング操作が出来、1tを切る軽さを生かした軽快なコーナリングを見せます。4輪ストラットの脚回りは前:コイル、後:横置きリーフのスプリングを持ちますが、アバルト・マジックはエンジンよりむしろこのサスペンションのセッティングに顕著です。そこにはリトモが参戦していたWRCやジーロ・ディ・イタリアで得たノウハウが細かくフィードバックされているのです。
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